エチオピアの自動車事情。。

エチオピアの自動車事情。。

今回は、エチオピアでの日本のプレゼンスについて自動車市場から考えてみたいと思います。

エチオピアも他のアフリカの国々と同じく、自動車のメーカー別で見たときにトヨタのシェアはかなり大きいです。

どの位大きいかというと、実感値で乗用車のシェアで80%超位あるのではないかと思います。

そんな、トヨタ車のシェアについて、昨今変化が出てきていますよって話ですね。

 

トヨタ車の強さ!

 

はい。

間違いなく、依然としてエチオピア国内の自動車市場で最もシェアをもつトヨタ車ですが、最近少し変化が見えてきました。

エチオピアの街中には、1980年代製造と思われるトヨタのカローラがあふれています。

自分の年齢と同じくらいの車たちがいまだに元気に走っている光景というのは日本では容易には想像できないことかと思います。

 

そもそも、トヨタ車がなぜこんなに強いのか?

 

これにはいくつか要因があるのでしょうが、兎に角丈夫で壊れにくいというのが1点目ですね。

それと、こちらが今尚30年以上も前のトヨタ車がたくさん走っている最大の要因だと思いますが、スペアパーツが容易に手に入ることですね。

 

これは、モデルによっても多少違いがあるようですが、兎に角トヨタのカローラはスペアパーツが安くて豊富で修理がしやすいようです。

 

もちろん、トヨタとしてスペアパーツを流通させているわけではなく、勝手に製造業車がスペアパーツをたくさん製造してくれているのでしょう。

 

そんなわけで、中古車であってもエチオピア国内ではトヨタの車は比較的高値で取引されています。

 

変調の兆し!!大丈夫か、日本ブランド

 

さて、トヨタが強いというのはご理解いただけたと思いますが、今回の記事では、何も日本ってすごいよねということを書き連ねたいわけではなく寧ろ逆で、これまでの日本神話依存で大丈夫なのか?という視点で見ていきたいと思います。

 

というのも、最近エチオピアの首都アディスアベバではトヨタ一強から、中国の『LIFAN』製の自動車が急速に普及しています。

 

少しだけ、このLIFANについて調べて見たところ、2007にエチオピアで提携工場によるノックダウン生産をその後、2010年に本格進出。

2014年に現在の製造工場を稼働し、現地にメーカー直営のメンテナンス部門をおくなど積極的な進出を行なっているわけです。

 

そんな、LIFANですが、僕はエチオピアに車で、聞いたこともなかったのですが、なんだかんだ最近エチオピアでは結構この工場で作られたLIFANの車が売れている印象です。

 

世界では、Uberがタクシー業界に変革をもたらしている今日この頃ですが、エチオピアには、まだUberの進出はなく、最近になってようやく、法人としてメーターを積み込んだタクシーが普及してきています。

 

で、このメータータクシー会社の多くでLIFAN車が採用されているんですね。

空港へ向かう道中
事故ったLIFAN車

 

以前は、トヨタのカローラか、ロシアのLada車が主流だったタクシー業界ですが、今、確実にLIFANによって、その歴史が塗り替えられようとしています。

 

トヨタさん!大変ですよ!!って感じですね。

 

不満も強いが、売れている。。。

 

一方で、こうした、LIFANの車に乗ってタクシードライバーをしている人たちの声は、依然として意外とシビアです。

右の画像は、僕が日本に一時帰国する際に乗ったタクシーが事故った際に撮影したもの。

手前の黄色い車がまさに問題のLIFAN車ですね。

 

さらっと言いましたが、そうです、事故りました。

この車は、新車で買って6ヶ月ほどの車でしたが、タクシードライバー曰く、LIFANはダメだ!すぐ壊れるとのこと。

この車もあまりブレーキが効かないんだ!なんて道中、クレームを言っていきます。

※中国人と勘違いされていたようです。

 

で、そんな感じで、走っていると、雨の日だったこともあり、目の前のトヨタ車にブレーキが効かずに突っ込んだ!という事件が発生したわけです。

 

ドライバー曰く、ほらみろ、ブレーキが効かないから事故るんだ!!!とのこと。

 

いやいや、ブレーキ効かないなら直してから仕事しろやとツッコミかけましたが、あまりにドライバーがかわいそうだったのでそっとしておきました。

 

実際に、こうした事故は新車であっても結構あるようです。(問題のドライバー談)

 

しかし、こうした不満がある一方で、街中のLIFANは確実に数を増やしています。

 

確かに現状では、故障も多いのかもしれませんが、中古の見た目がボロボロのトヨタ車とピカピカのLIFAN車、現時点ですでにLIFANを選ぶ人たちも増えてきているというある意味危機感を持つことも重要だと思います。

 

とはいえ、、、、

 

まぁ色々申し上げましたが、まだまだ、日本ブランドに対する印象はポジティブだと思います。

ポジティブな印象を持ってもらえているウチにしっかりとその印象に沿うクオリティーの製品づくりをして信頼を勝ち得ていくことが重要なのかなと思っています。

まぁ、しっかりと真摯に信頼を得るべく誠実な仕事をしていきたいと思います。