日本の酪農について。。
日本の酪農の現状
現在、日本に一時帰国中の僕ですが、せっかくエチオピアで酪農家としての人生を模索しているのに日本の酪農の現状ってあんまり知らないよねってことで、日本側の酪農について理解を深めるべく、今回は日本の酪農の現状について勉強も兼ねて記事にしていきたいと思います。
やっぱり情報のアウトプットって自分自身の理解を深める上でも、重要ですからね。
数字でみる日本酪農
畜産統計のデータから戸数と頭数をみてみましょうか。
酪農家の戸数
まずはシンプルに酪農家の数ですね。
農水省が毎年2月1日時点でのデータを畜産統計として出しているので、これでみていきましょう。(*信頼できる統計データがネットでポンッできる日本やっぱり便利ですね。)
畜産統計をみてみると、乳用牛、肉用牛、豚、採卵鶏とカテゴリーが分けられて色々なデータがまとめられてますね。
僕がエチオピアでやろうとしている乳用牛に絞ってみてみましょう。
現在の日本国内の乳用牛飼育戸数はというと、、、
16,400戸
これって、多いの少ないの?ってことで平成20年と比較してみると、平成20年の24,400戸から8,000戸も減っていますね。
ざっくりこの10年で30%超減っていますね。
想像より急激に酪農家の数が減っているのがわかりますね。。。
飼育頭数
じゃぁ、次に飼育頭数はどうでしょうか?
ここでは、飼養頭数と経産牛頭数で分けられていますね。
[aside type=”normal”]経産牛頭数とは、現在進行形で牛乳が絞られている牛のことです。[/aside]
今年のデータでは、経産牛頭数が852,000頭ですね。
一方で飼養頭数はというと、1,323,000頭です。
それぞれ10年前と比較すると、ざっくり▲15%前後くらいですかね。
30%も酪農家が減っているのに牛の数は15%くらいしか減ってないってことは、小規模の方から数が減っているみたいですね。
まぁ、想像していた通りです。
ちなみに、調査結果のページで乳用牛についてまとめられているのですが、減少トレンドは継続しているみたいです。
やっぱり小規模の農家さんは淘汰されてしまうんですね。
日本の酪農は指定団体制という体制が取られており、基本的にその流通はというとこうした団体によって決められた乳価で指定団体を介して販売する仕組みを取っています。
流通量の実に95%はこの団体経由の販路になっています。
まぁ、価格が決まっている以上、規模の経済が働いて小規模農家が淘汰されるのは当然といえば当然ですね。
エチオピアでは・・・
日本の酪農の現状や他国の事例をみても産業としての酪農が発展する過程での協同組合組織の必要性というのは明白だと思います。
一方で、こうした協同組合組織の終わり方に関しては各国色々な事例があるようです。
日本では現在でも、指定団体制(協同組合組織)によって酪農が成り立っていますが、酪農家の戸数減少と大規模化が進んでいる昨今、そろそろこうした指定団体の役割は終わりを迎えつつあるのかなと感じています。
今後、僕が事業体としてエチオピアで進めていこうとしている乳製品加工事業について、日本の事例や先進国の事例を活かしつつ、どのように事業の拡大を図っていくかというのは、結構重要な点なのかなと感じた今日この頃です。
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